仕事の話です。チーム100名に向けて、現在39名になりました。今後拡大していくときに、メンバー個人個人の自立が鍵になってくると思ってます。
そんなことを考えてたら、いつかレビューを書きたいと思ってた、この本のことを思い出しました。
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自立型社員を育てるには、起業家人材を多く排出しているリクルートという会社が、一つの解を持っている気がします。これはその創業者の伝記です。
僕もこの本を読むまでは、リクルート事件によるフィクサー的なイメージから、なんとなく、「一代で会社を作るぐらいだから清濁併せ飲む」タイプの人だったんだろうな、ぐらいにしか思ってませんでした。
この本の著者の筆力もあり、人間「江副浩正」が浮き彫りにされてて、単なる称賛本ではなく、光も影もあぶり出した良書となってます。
留置場でお尻に検査棒を突っ込まれて恥辱で涙するシーンなども描かれており、カッコ悪い部分も含めて、さらけ出して生きる姿が本当にカッコ良い人だな、と思いました。
冒頭に書いた「指示を待たずに、自立して動けるメンバー」ですが、そのように育てるには、大胆に仕事や責任ある立場を任せていかなければいけません。正直、マネージャーからすると、仕事を任せるということは、主にこの2点の心配が出てきます。
1.経験不足から、問題が発生する可能性が高くなる。
2.全ての仕事をメンバーが覚え、自分自身の仕事がなくなる。
この1については、任せた以上はある程度覚悟が必要で、最後の最後で「もし大コケしそうになったらサポートに入る」ぐらいしかないと思います。
一番怖いのは2かもしれません。
この2を克服するには、マネージャー自身がさらに成長し、次の目標を見つける、ということを余儀なくされるからです。
件の本には、江副さんが事件後に会社に戻ってきた際、「自分がいなくても会社が回っている」のを目の当たりにして寂しさを覚えるシーンがあります。
これこそ、自走できる社員を育てたことの証であるし、彼の名文句「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」を体現した組織がそこにあったということに他なりません。
僕も「Mikameさん、ハノイ観光でもしてていいですよ」とメンバーから言われるぐらいになったら、初めてチーム作りに成功したと言えるんじゃないかな、と思ってます。
それでは、また。